海田町の宝、瀬野川 〜 瀬野川を200%楽しむ!
Contents




瀬野川たんけん

2013.05.30.Thu.  瀬野川便り





今年もカジカやドンコが確認できました。
2002年頃に、瀬野川で生物調査をしていると初めてカジカを捕獲
翌日、中国新聞で瀬野川で44年ぶりのカジカ捕獲成功と大きく取り上げられました

私も名前は知っていましたが、この魚は?と思いハゼ研究家に画像を送りました
すると、「中卵型のカジカです」
山間部では希に見かけることがありますが、都市部で見ることはほとんどできないとのこと
そのときの感動は今でも鮮明に記憶している

その時予感がしたのは、この1匹カジカが瀬野川の未来を変えるかもしれない?
瀬野川からの叫び声が聞こえた感じ
これから10年20年後の瀬野川は、カジカやドンコ、ウナギなどが
ウヨウヨ泳げる川になるかもしれない
息子達と必死で探し求めたテナガエビも、今ではたくさん見かけるようになりました
他の河川でカジカやドンコを簡単に捕獲することは、ほとんどありません。

瀬野川は瀬戸内海に接した長さ約30kmほどの小規模な河川ですが、
ダムや河口がなく多くの生き物の産卵生息地になっています。
バックヤードになっていると言われます。
このバックヤードとは、太田川などの大河川から流下した稚魚が遡上しやすい環境が残り、
また生息可能な中州や草木が茂る河川という意味で、それが瀬野川なのです。

2013年5月18日 加藤春紀君、裕紀君と瀬野川探索会初参加の
岩井陸君、駿君の兄弟が瀬野川下流で捕獲に成功しました
しかも去年に続き、カジカは稚魚を5匹程捕まえました
ドンコやウナギ、テナガエビ、チチブ、メダカも捕獲成功
撮影後は元の場所に戻しました。

加藤春紀君の話では、「大変川底が汚れている」と感じたそうです
上流で行われている浚渫工事が終わらないと、いくら環境を残す工夫をしても、
下流域の環境は良くなりません
最上流部から海まで、もって言えば、山から海までを守らないとダメ

瀬野川は地元住民と行政が協力し合い、
治水と生物多様性環境を残す工法を取り入れています。
広島県下では見かけなくなった貴重な生物がたくさん生息しています
多くの子供達にありのままの自然を体験してもらいたいと思います。

@
A
B
C
D
E

[ 画像の説明 ]
@ カジカ 上方からの撮影、胸びれが特徴
A ウナギ 絶滅危惧種に指定されます
B チチブ
C テナガエビ♂ 2000年頃はほとんどいませんでしたが、今ではたくさん生息しています
D ドンコ 広島県では絶滅危惧種に2年程前から指定
E 瀬野川メダカ たくさん生息しています

トップの画像は、右から加藤春紀君、裕紀君と岩井駿君、陸君です
この子達が未来の瀬野川を守り続けていくと思います。